歌の魔力・・・

月曜日の昨日、週末土日が多忙な私の生活は、一般人が仕事始めの週明けにホッと一息つける時間があり、パソコンで観るNHKオンデマンドでの大河ドラマ「西郷どん」を朝食後に一人ゆっくり観ました。

今回から舞台は奄美大島。西郷さんを心身ともに生き返らせた女性とぅまさんが、海に向かって歌う島唄の美しさ、神聖さに心を打たれました。
この島では、歌うことは、食べること労働すること話すことなど生活の営みの1つとして存在する、というナレーション。神様との交信、自分との向き合い…簡単に言葉や文字で説明できるものではないけれど、島の歌はそういうものだった、という事を理解しました。

日本の音楽産業は、戦後、ジャズから歌謡曲やニューミュージック、そしてテクノポップスへ移り変わる内、世紀をまたぐ前後、島唄の価値に音楽の本質を見つけ、元ちとせさんを筆頭に南の島の歌い手達をテレビやCDなどのメディアがこぞって取り上げ大ブームになり、私達もその音楽や存在の意味に触れる機会がありました。その現象は、アナログへの帰依、呼吸し生きている事が自然現象の一部だという事を確認する事に飢えていた反動とも言えると思います。ドラマの中の西郷さんがとぅまによって覚醒するのと共通し、胸に迫りました。

=============================
先週土曜日は、新宿文化センターで「新宿・春のジャズ祭り」に出演していました。館内のあらゆる場所で300人以上のミュージシャン達が各グループ40分ずつのトラッドジャズ演奏を繰り広げ、まるでアメリカのジャズの発祥の街ニューオルリンズに居るみたいでした。

翌日曜日は、麻布十番のライブハウスにて、東日本大震災復興支援の寄付金集めのために、仲間のジャズコーラスグループ「Shoofies」との主催で「チャリティスマイル音楽会」を開き、31名の参加者達と、やはりジャズを中心に演奏しました。

両日とも、たくさんの、音楽大好きな人達の集まり・・・いったい、音楽って、なんなんだろう?
とても不思議です。

そのハードな二日間の最後(日曜日の夕方)に、前回の投稿に書いた故・日高先生が指導していた合唱団や先生の息子さんと、溝の口のファミレスで初めて会いました。5/22(火)午後、溝の口駅前のノクティホールでの例会コンサート「なつメロでこんにちわ」を、日高先生に代わって私が司会進行演奏伴奏することになったので、その打ち合わせでした。
息子さんが先生の遺品でもある大量の楽譜を持参されました。小学校の頃に音楽部の合奏譜で見た手書きの懐かしい音符や文字でした…。作詞作曲編曲された曲は数百曲に及ぶそうで改めてびっくりし感心しました。とても丁寧に整理保管してあるので、手にとって眺めながらすぐに歌えました。
私が口ずさむ歌を皆さんよく知っていて、初対面なのに旧友のような共通の認識を持つ距離になり、その事に皆感動しました。作品はどれも優しくてあたたかく、ユーモアに富んでいます。それは、人に対する日高先生の愛で、合唱団の一人が「先生の優しさは戦後の朝鮮半島からの引き揚げのご苦労によるものではないか」と言っていました。きっと、日高先生の音楽活動は、生きる事と同じなのでしょう。

それにしても、楽譜というものの伝達能力の素晴らしさ。ただの紙なのに、知と愛と心がそこに沁みていて、判読可能。判読し歌えば、もう現世に生きる私達の呼吸と心と頭につながり、故人の意思は蘇り伝わります。
d0135567_07415161.jpg

その中心にあるのは、歌の魔力。

奄美大島のとぅまは手に呪術紋様の刺青があり、師匠の呪術師はとぅまに、自分の能力に気づき気をつけて行動しなさい、というような事を言っていました。
日高先生から、何か似たような事が私に伝わったような気がします。

日高先生のオリジナル曲を歌ってきたこの合唱団「銀の鈴」の指導を、引き継ぐ事になりました。川崎で、新しい活動が始まります。まだ、人生は、続く・・・。

(そんな思いが頭を巡り、今朝は5:30に目が覚め、眠れなくなったので、書いて気を沈めました。)





[PR]

by imamusic | 2018-05-15 07:44 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)  

トラックバックURL : https://imamusic.exblog.jp/tb/26787455
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。

<< 6月のいまむら直子(piano... 日高昭男先生、さようなら。あり... >>