同期生の有名声優が久しぶりに舞台に立つと言うので観に行った「TOC TOC」@シアターΧの観劇打ち上げミニ同窓会(*^_^*)   

土師孝也君…この名前を聞いたら「あ、スネイプ先生だ!」とすぐに認識する人はハリポタ通。世界的大ヒット映画「ハリーポッター」の吹き替え日本語版でスネイプ役をやっているのは同期生の土師君だと知ったのは、つい最近の事。劇団青年座に長く所属していた桐朋学園短大の演劇科の同期生だ。

彼の舞台の演技は在学中でさえまともに見た記憶がなく、飲み会や歩きながらのお喋りとかの楽しい同級生(演劇科は1クラスしかなくしかも男女合わせて50人の少人数、その少人数から落ちこぼれが出て最後には数人が居ない、朝から15:00ごろまで、午前中は日舞やバレエや狂言や器械体操、発声訓練、演技基礎、など90分が2コマ、午後は演技論や歴史、語学、音声生理学のような座学(睡眠時間でもあるf^_^;)、それら授業以外に、17〜21時は試演会公演の稽古がありその後飲んだり恋したり演技授業の宿題をチームでやったりで、寝る以外は殆ど一緒に人間についての学習をグループに分かれて日々やっているという、演劇科ならではのファミリー的絆)という間柄。卒業以来の記憶はただ一度…青年座公演「東海道四谷怪談」の音楽作曲を私の旦那様が担当したので、そのアシスタントとしてゲネプロに駆けつけ、ロック調の歌を舞台っぱなでずらりと勢ぞろいしたので役者の中に土師君が一際大きな声で歌っていた姿を見た時。たぶん40年位昔、渋谷PARCO劇場…だった気がする。

独特の個性、顔、声…どちらかというと押しが強くて境界線を割ってこっちにアプローチしてくるような…。しかしそれに反するような粋でキメの細かい心情の、しかも文筆家としてのセンスも達者な文章をfacebookの投稿で時々目にして「おー!」と目から鱗だった。facebookでの交流でライブにも来てくれ、なんと歌をやると言ってボイトレにも来てくれた。
その土師君の10年ぶりの舞台、「TOC TOC」を1/28に観に行った。両国のシアターΧ。

昔の新劇信奉者の私は、最近何を観ても舞台演劇の面白さを体験するという期待を最初から諦めているところがある。違う観点から、例えばダンスや音楽とのコラボとか、新しい解釈の演出とか、軽い気持ちで見る芝居とか…自分の気持ちの切り替えをしてなら、新しい感動体験もあるが。
しかし「TOC TOC」は台本が面白かった。奇をてらった魔物も何も出てこないけど、精神科の医者の到来を待つ外来患者達外来待合室で延々と待つ間に起こる人間模様は、最初はその異常さに傍観者としての笑いと違和感を探る観客をいつの間にか誰しもが少しは「普通」とは違う癖を持っているものだ、と心の参加を促していく。嘘のない論理展開を、軽く上手くパズルのように積み上げた不思議な台本でありながら、生身の役者が演じる事で、温かで少し滑稽な、そう観客側の私達も同じような、人間の在り方への愛(と呼べるもの)に帰結していく。
見終わって、心が軽くなり、演技も含めて「あー面白かった」という気分や、こんな風にも考えていいんだ、というような爽やかな気持ちになって劇場を後にした。
(しかし劇場まで来る間に久しぶりの両国駅から迷子になり、慌ててタクシーで来て、そのタクシーの中に、たぶん、メガネを忘れ、肝心の芝居を初めてメガネ無しで観、3分前に劇場に着いたので領収書はこの時だけ貰わずだったので、結局は数日後メガネを25,000円で買うはめになった…ウーー!(-。-;))))

ま、それはともかく、殆ど初めて見る土師君の演技・役者としての風格は、あー歳をとると役者は醸成されるんだなぁ〜、という気持ちでした。声優としてのキャリアと元々のエネルギー溢れる発声、歳のせいかドシっとした体格になった土師君は、舞台の上に「立って」いました。この「立つ」という言葉は舞台人独特の表現だけれど。この役、土師君以外の役者がやったらもっと味は薄いんだろうなぁ〜。役柄的にも又役者のキャリアや年齢的にも、台詞の多さにもf^_^;、どうも土師君が座長級の主役のようで、最後も土師君が挨拶したし…あ、いや、この役柄は土師君だからこそ主役に見えたのかもしれない、あの肺活量と押し出しのエネルギーが無ければ案外静かな役だものねぇ。彼のこの芝居への並々ならぬ気合いを感じ、舞台演劇という純粋で滅私奉公的な活動への還暦を数年過ぎた同期の挑戦に、なんだか私、しっかりしろよ!と励まされた気もしました。
それは楽日に観に来た同期生達も同じだったようで、1/31楽日観劇後の打ち上げミニ同期飲み会に呼ばれ、下北沢のコーラス指導後駆けつけました。
d0135567_11521624.jpg

大阪から観に来たM君や、久しぶりの親友Tちゃんのご主人で一期上のGさん、他、19才の時から知っている演劇科卒という独特の感性の仲間と、他の友達とは到底喋りあえないような肌あいのお喋りでした。
演劇はやっぱり音楽よりも人間に迫る、というか、人間そのものだな。だからこそ、18の時に音楽に進まず演劇の道に進んだのだった。イバラの道を歩む仲間達の共感は、この歳になって醸成されているなーと、つくづく思う。早くも亡くなった同窓生もいる。

「会う」という事が貴重に思えた。

土師君、大変だったろうなぁ。素晴らしかったよ。ありがとう!

d0135567_11521740.jpg

d0135567_11521760.jpg








[PR]

by imamusic | 2016-02-02 10:38 | 日々徒然 | Trackback | Comments(0)

トラックバックURL : http://imamusic.exblog.jp/tb/22840404
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。

<< 本日2/4(木)13:00〜下... この旅の最後の訪問地は札幌・手... >>