富士山の山際に陽が沈む東京で還暦年を締めくくり古代ギリシャのコンピュータに想いを馳せた年明け。   

明けましておめでとうございます。思うことの多かりし還暦年を、偶然の成り行きで、富士山の横に沈む太陽を見て閉じました。場所は、最寄り駅である小田急線経堂駅横の小田急系の新しい複合ビル「コルティ」の屋上庭園。時々珈琲を飲みに来る見晴らしの良い素敵なオープンスペースです。
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(写真は、残念ながら左側の雲に映った美しい黄金の茜色夕焼けはハレーションを起こし真っ白になってしまっている。)
珈琲を飲みながら一休みしていたら、西の空がだんだん夕焼けになり、またこの日の空模様が偶然素晴らしく、昔国立博物館で観た「中世のヨーロッパ絵画展」の空のように美しい。ふと見るとカメラ女史がウロウロ。そしてあるスポットに人が集まりカメラを向けていました。初めて富士山のシルエットが素晴らしく浮かび上がっているのに気づき、その横にある雲ぐもの後ろにグングンと落ちていく2012年最後の太陽が、筆舌に尽くしがたい美しさで様々な色に変化しまた雲もゆっくりと微妙に少しずつ形を変えて光線の色付けに役立ち、まさに自然の天体ショーでした。感動的なこの場面はとうていiPhoneでは撮影できないし、この写真は全然違うけれど・・・。(この写真の後、雲はゆっくり上に去り、富士山の全景がくっきりと見えていた。)

愛犬ガルバンソの輪番制のお世話の為に息子達と再びルームシェアをし始めて丸六年が経ち、去年は途中から長男夫妻も加わって同居。初の女子と同居、というのもようやく慣れ、また彼女も少しずつ慣れてきて、全体の空気が落ち着いてきました。
去年の私の還暦タイム自分探しと年明けた還暦明けに加え、姓が違う息子達の所にお嫁さんが参加してきた事でS家に新たな女神が出現した安心感から、今回の行く年来る年は格別なものになりました。(あー、えーっと、事情を知らない人に説明すると、2003年秋、銀婚式を迎える直前に私は元旦那様の経営する膨大に膨らんだ劇団兼プロダクションの借金への対応に付いて行けなくなり離婚して家を出、4年後、彼は引きこもりのアルコール依存症に勝てず亡くなり、ずっとその顛末を横で見て来た私達の愛犬セントバーナードのガルバンソ君をしっかり最後まで面倒を見るために又舞い戻って同居してるのです。)

そう、今まで大晦日はほぼ毎年、彼らの友達(男子ばかり)も何故か居てワイワイガヤガヤ麻雀かゲームで騒がしく、23時頃には年越しそばを作り食べさせ、深夜近くの神社に皆で行き、翌朝はお屠蘇で新年の挨拶を一応祝う・・・という流れだったのが、今年は各自それぞれの過ごし方で外出していて居ない。気分を出すには仏壇にお花とお線香の匂いかな?などと思いいざ仏壇に向かってみたら、そういえばこの仏壇は(大変お世話にはなったものの)S家のもので私には関係ないじゃんか。…とすると、私は私の事をしていていいのね?…これは予想もしなかった事だけれど。

予想もしなかったけれど、今後の事については、いよいよ人生最後の章と思い、どう生きるべきか、というテーマが頭の中のアンテナに引っかかったまま、年末を過ごしました。
だから、忘年会も還暦同窓会も還暦ライブも、全てが深読み体制、というか…感度良好、って感じで。
29日の5名の忘年会は「そういう状態なんです今」という事も話題にしてみた。5名のうち3名が数年年上の大学の先生達。どんな発言も細かいニュアンスまでよく聞いてくれる人達で、的確な論議をしてくれる。「広島をちゃんと見て自分の核に追加しなければいけない、私は広島をまだ見ていない」という宿題が、「広島より長崎に行くべきだ、父の故郷大刀洗のキリシタンの今村教会は原爆で破壊された長崎の浦上天主堂の兄弟教会だ」という、もっと自分の出目に近いところにあったとも気づかされた。
その中の西洋音楽史の教授の方が言っていた「昔、音楽という概念は、詩・舞踏・音楽・朗読・演劇の全てを指したものを言いミュージックの語源「ムーサ」と同じこと」という話を聞き、家庭に入ってしまい表舞台で活躍できなかった表現活動のはけ口としてもまた子育ての手段としても、まさに「ムーサ」の形で地域児童劇団を主宰し指導していた。大晦日に去年まで集っていた男子達はかつてその劇団員達でもあった。それは子供と同じ目線に立たざるを得なかったので、産まれてきた時にどう見えるか、という事を感じるとジャンル分けなど意味の無いことで自然と「ムーサ」の形になっていたのだった。ただの「形」でなく「豊かな文化」というものを伝えたり作り出したりしたいと考えたからだ。

そんな話の中で音楽は星座から生まれたものだ、という話を聞き、テーブルの上に面白そうな本が出てきた。
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ジョー・マーチャント著「アンティキテラ 古代ギリシャのコンピューター」(文春文庫)

あまりにも面白そうなので、富士山の横の日没ショーを見終わった後、同「コルティ」内の三省堂で探し、買った。(そういえば私は中学1年の時はブラスバンド部の他に天文部にも所属していたのだった。走れば30秒で行けた中学校は往復が安全で、その天文部では夏休みに学校の屋上に毛布を持ち込んで流星観測もしたもんだ。)

で、年が明けた。朝起きて、特にしなければいけないことも無いので(いや、実は急ぎの編曲の仕事があるんだけれど)、この本をまず読んだ。・・・面白い!!あっという間に2時間が過ぎた。大まかに流してギュッとしたところは熱中して読み終わった。あー面白い!

まだまだ、世の中は広く、地球は素晴らしく、私達は知らないことが多く、良いも悪いも、広い視野から見れば全部一緒だ。そんな元旦を過ごしていたら、あっという間に日が暮れた。

さてと!犬の散歩をして、珈琲を飲んで、三が日の休み中に仕上げる予定の音楽作業に取り掛かろう。
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by imamusic | 2013-01-01 18:22 | 日々徒然 | Trackback | Comments(0)

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